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pointNEC古楽レクチャー『延原武春のベートーヴェン交響曲全曲演奏会とは?』

第一部:澤谷夏樹氏による分析
『2×4=8(にしがはち!?)-偶数番交響曲の「構造改革」』
・<交響曲第1番>の拍手
・<交響曲第2番>の躊躇
・<交響曲第4番>の革新
・<交響曲第8番>の爆発
・偶数番交響曲の構造改革

第二部:小味渕彦之氏による分析
『ベートーヴェン演奏における時代の潮流』

第三部:
質問&ディスカッション
講師:澤谷夏樹氏(音楽評論家)、小味渕彦之氏(音楽評論家)、延原武春(指揮者)
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いずみホールでのベートーヴェン交響曲チクルスが終わり(10月にはミサ・ソレムニスの演奏会がある)、「延原武春のベートーヴェン交響曲全曲演奏会とは何だったのか?」というテーマでレクチャーがあったので、わたしなんぞが行ってわかることがあるんだろうかと思いつつも聞きに行って来ました。と言ってももう先週の金曜のことになるので、いちいち細かいことが書けるほどメモも取ってなかったので、印象に残ったことだけの備忘録(のつもりが、やたら長くなってしまった。こんなの読んでくれる人おるんやろか(笑))。ちなみに会場は淀屋橋にある「大阪倶楽部」。大正時代に建てられ、今は社団法人の会員制会館として使われてます。知らずにこないだ友達と偶然建物の前を通ったとき、この建物何だろうね~とか言ってたので、入れて嬉しい(笑)。あんまり探検できなかったけど。

第一部は澤谷氏(ちなみに77年生まれ。)による、今回のチクルスの偶数番の感想と、「ベートーヴェンの偶数番交響曲は、偉大な奇数番曲の間の単なる谷間でしかないのか?(偶数番交響曲の構造改革)」「全ては9番に到達するための過程でしかないのか?(直線的交響曲史観からの脱却)」(という言い方じゃなかったと思うけど、そんなような事だったと思う(笑))、という疑問に、どちらも「ノー」と言う結論を導き出すための解説でした。まぁ構造とか難しいことはさっぱりわからないけど、わたしは偶数番の曲もどれも大好きだし9番が絶対とも思ったことがないので、一般的な認識ってそうなの?と逆にそのテーマを不思議に思ったんですけども。

それはともかくとして、澤谷氏の各曲のコンサートの感想がとても興味深かったです。第1番は「クラシカル楽器、サウンドの理想」。あの日は第一楽章が終わったところで誰かが拍手してたんだけど、澤谷氏も一緒に拍手したいと思ったほど素晴らしかったとおっしゃっていました。なるほど~あの拍手はそういう、感極まってのツウの方の拍手だったのね。続いて第2番は、「カラヤン・サウンドに飲み込まれたクラシカル楽器」ということで、目指すところがわからず安全運転している感じだった、という厳しいお言葉。ちなみに実はわたしはカラヤンのベートーヴェンを一枚も持っていないんですが(笑)。第4番については、「史料調査に基づく演奏解釈の構築」。第5番は大編成のオーケストラ用に書かれたものだけれど、第4番は私設オーケストラ用に書かれており、用途が違うものなんだそうです。当時の史料によれば、4番のみフルートが1本、弦楽器が少なく管楽器よりの編成になっていて、管弦のバランスの逆転が起こっているのを、この日の演奏は忠実に再現していたと。そっか、管楽器のミスも含めてだけど(笑)、あの日の演奏になんか違和感を感じたのは、そういう訳だったのかも知れないなぁ。とか、納得してみたり。んで、第8番は「史料調査に基づく演奏解釈の先へ」。全ての交響曲のうちで一番強弱の差が大きい(ピアニッシッシモからフォルティッシッシモまで)のを、忠実に表現していたと。あの日の演奏は、わたしもわけもわからず震えました(笑)。実は全曲録音もしてあるそうで、ほんのさわりだけ聞かせてもらえたけど、まさにライブ!って感じでした。後で延原さんが「まだ出すとも決めてない」とおっしゃってたけど、CD化されたら是非聴いてみたいな。コンサート時と違って、管楽器の演奏ミスに耐えられるかどうかは微妙に気になるけど...。

第二部は小味渕氏(わたしと同い年...)による、楽譜(ブライトコプフ版とベーレンライター版)の違いとか、なぜそういうものがあるのかとか、フルトヴェングラーの時代から現代までの奏法やスタイルの変化の大まかな解説とか、いちいち書かないけどこれまた興味深い講義でした。本なんかで読んでなんとなく流れは知ってたけど改めて説明してもらうとわかりやすかった。演奏については、どれが正しいとか間違ってるとかいうのはない、って意見に納得。だけど、「おかしな演奏」というのはある、文章に例えれば、変な所に句読点が入っていたりとか、そういう解釈、っていう例がわかりやすかった。あ~そうそう、それと音楽を言葉で表現することの難しさについてもおっしゃってました。修飾語とかって相対的なものなので、例えばカラヤン世代後のリスナーが、「カラヤンってロマンティックなんですね」と言った事に対して、カラヤン世代の小味渕氏はすごく意外に思ったのだそうです。ほぅそうなのか、どうなんでしょうね、おもしろいなぁ。「早い」とか「遅い」とか、それぐらいでしか違いを言葉で表すことのできないわたしにはまだまだですが(笑)。

第三部はお二人から延原さんへの質疑応答でまたおもしろかったです。延原さんのとぼけたキャラクターが(笑)。いや、内容もだけど。客席にいらした、ホルンの方(コンサートの時も思ったけど、延原さん、彼女のことすごく可愛がってる感じなんだよねぇ、って余計なお世話でしょうか(笑))と第二ヴァイオリンの方の感想も興味深かった。テンポが速くて、メトロノームに合わせての練習はかなり大変だったそうですが、ぴたっと合った時は「まさにこの速さ以外にない!」と思えるほどだったとか。延原さんの、「僕ベートーヴェン大好きなんです」「ベートーヴェンはどれもおいしい」ってコメントが印象に残りました。ムヒッ。

こうして指揮者や演奏者の方のお話を聞けることってなかなかないし、コンサート自体も楽しかったけどレクチャーも聞けてさらに楽しめました。ありがとう日本テレマン協会&NECさん。来月のミサ・ソレムニスも楽しみだな~。だけど、ミサソレはテンポの指示がない(ベートーヴェンはつけるつもりだったようですが結局つけられることはなかった)ので大変だと延原さんがぼやいてはりました(笑)。ますます楽しみです。

2008/09/17(水)23:20 | Music | トラックバック(0) | コメント(0)

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